若い泉

若い泉

公園を中心としたまちづくり方針に賛同した岡本太郎氏が住宅開発会社の依頼を受け、設置したアルミ製のモニュメント。
構想にあたっては現地を訪れ、想いを巡らせたとのこと。

単純に「若い夢」に泉の機能を持たせたものかな?とも思うんですが、太郎さん的にはそれだけではない何かがあるのかもしれません。
あっけらかんとしてかわいらしい表情に思っているのですが、これを見たわが子は少し怖がっていましたw

見る人によって感じ方や捉え方も変わってきますよね。
見た人が感じたままに…ってのも、太郎さん的な芸術の考え方かなーと思いますが、面白いですよね。

製作は1974年と50年近く前に設置されたものなので、損傷も著しく感じます。
池からは雑草が伸び、周りに敷かれていたタイルもところどころ捲れています。そして、その捲れたタイルがいたずらで池に投げ込まれていますが、設置当初は口から水を吐き、池からは噴水があがっていたそうです。

確かに、口の中を覗いてみると、水の吹き出し口と思しき配管が見えます。
泉の中にも配管っぽいものがあるので、修繕すれば「泉」は復活するのかも知れないのですが、やはりそこは修繕費が必要でしょうし、仮に修繕ができたとしても、今度は泉と噴水を維持していくための維持・管理費がかかるでしょうからね…。

岡本太郎氏が亡くなった後に高価で買い取りたいという申し出もあったらしいが、自治会がその申し出を断ったという逸話もあるそうです。

作品データ

所在地 671-2136
兵庫県姫路市夢前町護持1364−982
製作年度 1974年
作品サイズ 不明
作品の種類 彫塑